サウジアラビアからイラクに潜入していたアル・カエダ要員ら数百人以上の過激派が最近、サウジに戻りつつある。 サウジ治安当局筋によると、七月初めに同国政府の恩赦措置に応じて、サウジ出身のテロ容疑者とされるオスマン・アムリという男が出頭し、彼の供述から、昨年来イラク各地に潜伏していたアル・カエダやイスラム過激派が六月末以降、次々とサウジに帰国していることが判明したという。 その数は最低でも二百人、最高で六百人程度と推定されており、中には、サウジの有力過激派組織の新指導者とみられるサレハ・アウィ(三八)が含まれていることもわかった。 アウィが「祖国に戻って武器を取る決意だ」と仲間に述べたとの情報もあり、サウジで再び、大規模なテロが起きる可能性があるとの見方が出ている。 一方、モロッコ当局の監視下にある同国人イスラム過激派の中で、アル・カエダ要員もしくはシンパとされる計四百人の消息が不明になったとの情報もある。彼らがマドリードでの列車爆破のようなテロを再び起こすのではないかとの懸念が囁かれている。

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