イスラエル当局は来年末までに予定されるガザ地区からの完全撤退に備え、同地区を「デジタル化」する秘策を練っているようだ。 イスラエル軍関係者の話では、このデジタル化とは、ガザ地区の主要拠点に隠しカメラや盗聴器を設置、軍情報部(アマン)の監視・通信システムと接続し、二十四時間態勢で、過激派の動向をウォッチすること。撤退後のパレスチナ過激派の動きを監視し、その情報をテルアビブにあるアマン本部に伝えるのが狙いだという。 この計画は、シャロン首相自らの構想を基にアマン幹部と協議の上作成され、来年春をメドに秘密裏に実施される見通し。 また別の消息筋によれば、イスラエル当局はガザ撤退後もパレスチナ過激派のテロ攻撃はなくならないと確信しており、それに対する報復手段として同地区の主要な建物や公共施設に爆弾を仕込むことも計画しているという。 イスラエルがしばしば、ガザ地区で派手な軍事攻勢をかけるのは、こうした秘密計画実施のための準備作業をカムフラージュするのが目的との説もある。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。