鉄道事故だけではない

執筆者:フォーサイト編集部2011年7月29日

 本日の更新記事は、青柳尚志さんの「堕ちゆく世界の迷走(11)鉄道事故だけではない 表出する『中国の歪み』」です。中国で起きた高速鉄道事故と、その処理を巡るデタラメさは、世界中を呆れさせました。しかし、この事故は氷山の一角。国内の不満を抑えるために中国共産党が糊塗してきた矛盾は、少数民族問題、インフレなど、いたるところで顔を現しています。政治・社会リスクが読めないところが、中国経済の最大の不透明材料です。

 「専門家の部屋」では、「アメリカ」に2本の新エントリ。

 「先送りされるFTAの議会批准問題」(アメリカ):連邦政府の法定債務引き上げ問題で緊迫した協議が続いていますが、これのあおりを受ける形で、韓国、コロンビア、パナマとのFTAの議会批准は9月以降に先送りされそうです。足立正彦さんのエントリです。

 「米国の対中戦略における日印の重要性」(アメリカ):7月18日から3日間、ヒラリー・クリントン国務長官が就任後初めてインドを訪問。これに合わせて「ワシントン・ポスト」紙に掲載された論説記事で、マイケル・グリーン氏らは、対中国戦略を考える上で日本とインドを両側から中国を挟む「ブックエンド」として重視するよう主張。腰が引けがちなオバマ政権に厳しい内容になっています。渡部恒雄さんのエントリです。

 

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