9.11テロから10年

執筆者:フォーサイト編集部2011年9月9日

 サッカー女子ロンドン五輪最終予選で日本と引き分けた北朝鮮の監督は「われわれの将軍様に勝利の報告をしたかったが、それができないのは残念だ」と語ったそうです。「アラブの春」も一進一退を続けていますが、「北朝鮮の春」は来るのでしょうか。

 本日の更新記事は2本。

 「クオ・ヴァディス きみはどこへいくのか? 独裁者という物語」(徳岡孝夫さん):今のところ行方がわからないリビアのカダフィ大佐。最近は「アラブの春」で中東の独裁者がクローズアップされることが多いですが、独裁者は中東の専売特許ではなく、古今東西あまた存在しました。彼らの行為は私利私欲がむき出しであるがゆえに、読んで面白い物語となります。

 「インテリジェンス・ナウ ソマリアにまで『グアンタナモ』を作ったオバマの秘密戦争――9.11テロから10年」(春名幹男さん):米同時多発テロから10年。この間、CIAの任務は大きく変わり、「準軍事作戦」にまで範囲が広がりました。ビンラディン殺害も、その一例。一方、ソマリアにはオバマ大統領が閉鎖を約束した「グアンタナモ」まがいの刑務所を作っています。

 「専門家の部屋」では、2本の新エントリ。

 「ニューヨークより──『9・11』を語る文法を日本は持っているか」(中東):NHKの「9.11事件から10周年」を記念した特集番組のため、ニューヨークを訪れている池内恵さんからのエントリ。日本人が「9.11」を10年後の今にどう語れるかが、日本人の今後の国際社会の乗り切り方を占う1つの試金石になります。

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