ソウル市長選まで1カ月 劣勢の与党陣営

執筆者:平井久志2011年9月26日

 10月26日に予定されている韓国のソウル市長選をめぐる動きは9月14日の「『安風』で揺らぐ韓国の既成政治」でレポートさせていただいたが、その後の動きについて報告したい。

 与党・ハンナラ党では結局、羅卿瑗(ナ・ギョンウォン)議員(2選、ソウル市中区選出)と金忠環(キム・チュンファン)議員(3選、ソウル江東区甲選出)の2人がソウル市長選の公認申請を行なった。

 しかし、進歩陣営から朴元淳(パク・ウォンスン)弁護士がソウル市長選に名乗りを挙げたのに刺激されたのか、保守系で元法制処長の李石淵(イ・ソギョン)弁護士が9月21日に保守系市民団体を背景に立候補を表明した。

 ハンナラ党の候補は羅議員が有力で、羅議員はハンナラ党の大統領候補として有力な朴槿恵(パク・クネ)元代表の支援を受けたいとしており、朴元代表を引っ張り出してソウル市長選を戦う構えだ。問題は無所属立候補を表明している李弁護士との候補一本化が実現するかどうかだ。進歩陣営が一本化した場合、保守が分裂していては勝利の可能性はない。結局は保守も一本化される可能性が高い。現時点の情勢では羅卿瑗最高委員になる可能性が高いようにみえる。

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