国連総会と南スーダン

執筆者:2011年10月7日

 今年の4月末から米国・ワシントンの駐在になり、米外交に関連するニュースを担当している。9月中旬から下旬にかけてニューヨークで第66回国連総会が開かれ、ワシントンから列車で約3時間のニューヨークへ1週間ほど取材に出かけた。日本からは就任して間もない野田佳彦首相が出席しており、首相関連のニュースの担当は東京から同行してきた政治部の記者である。私の仕事は、ニューヨーク駐在特派員と手分けして国連総会本体の動き、及びオバマ米大統領関連のニュースをフォローすることであった。

 オバマ大統領は9月19日にニューヨーク入りし、21日まで2泊3日滞在した。大統領は総会での一般討論演説のほか、総会に合わせて開かれたいくつかの会議やイベントに参加して演説し、9か国の首脳と会談した。この9か国を以下に列挙してみる。

①リビア国民評議会のアブドルジャリル議長
②アフガニスタンのカルザイ大統領
③ブラジルのルセフ大統領
④トルコのエルドアン首相
⑤英国のキャメロン首相
⑥フランスのサルコジ大統領
⑦イスラエルのネタニヤフ首相
⑧日本の野田首相
⑨南スーダンのキール大統領

 超大国・米国の大統領には、年に一度の総会に合わせて訪米する各国首脳から会談の希望が殺到する。ホワイトハウスはその中から、会談相手を絞り込む。長年アフリカに関心を抱いてきた私は米外交の専門家ではないが、上記の9か国からは、オバマ政権が高い関心を抱いている外交課題をうかがい知ることができる。

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