「冷温停止」の虚実、「専門家の部屋」新エントリ4本

執筆者:フォーサイト編集部2011年10月7日

 本日の更新記事は、塩谷喜雄さんの「炉心はどこへいった?――意味なく『周辺温度』を発表する東電『空蝉情報』の怪」です。東京電力は福島第一原発のすべての原子炉の周辺温度が摂氏100度以下になったと発表しましたが、これは相当たちの悪い「無意味情報」です。なぜならば、原子炉の「炉心」の状況は確認できておらず、圧力容器も格納容器も突き抜けているのだとすれば、「周辺温度」が下がるのは自明の理。実際にはさらに深刻な地下水汚染、海洋汚染の可能性さえあります。

 「専門家の部屋」では、4本の新エントリ。

 「NHK・BSプレミアム番組にもOSINT」(インテリジェンス、春名幹男さん):NHKのドキュメント番組「長江 天と地の大紀行」は優れたOSINT(公開情報インテリジェンス)でした。この手法が、北朝鮮に対しても使えないものでしょうか。

 「先住民との対立が深まる『ボリビア・先住民政権』のジレンマ」(中南米、遅野井茂雄さん):「先住民の権利拡大」を標榜していたボリビアのモラレス政権が、道路建設をめぐり先住民との対立に頭を悩ませています。賛否両派の行進は、12日にラパスで相まみえそうです。

 「公務員宿舎問題の行方」(行政ウォッチング、原英史さん):問題になっていた朝霞の公務員宿舎問題。野田首相は結局「5年凍結」を打ち出しましたが、何の解決にもなっていません。セットで発表された「都心3区の宿舎廃止」も手あかにまみれた目くらましです。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。