24日からジュネーブで米朝高官協議が始まった。北朝鮮の核開発をめぐる6カ国協議の再開をにらんだ協議だ。だが、オバマ米政権がこの時点で、米朝協議を急ぐのはなぜか。  ほぼ時期を同じくして、米国務省が米民間調査会社サイエンス・アプリケーションズ・インターナショナル社(SAIC)に委託して行なっていた調査結果がまとまった。  それによると、①1回目・2006年10月9日の実験②2回目・2009年5月25日の実験の爆発規模、地下深度、位置に関して以下のような結論が導き出された。  ①0.9キロトン、地下200メートル  ②4.6キロトン、地下550メートル  核実験場は①②とも、北朝鮮北東部の咸鏡北道豊渓里マンタプ山だが、②の実験場所は①の西北西約2.5キロ。上空からの偵察写真で確認された地下トンネルの入口の位置などから分かったという。  これらの情報は、包括的核実験禁止条約(CTBT)検証のための国際監視制度(IMS)により設置された世界各地の監視施設からの情報を再検証し、日本の独立行政法人、防災科学技術研究所のデータなども利用したとしている。  この調査結果からいくつかの事実が確認された。

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