迷宮に入った「一体改革」、「専門家の部屋」3本

執筆者:フォーサイト編集部2012年2月6日

 本日の更新記事は、田中直毅さんの「経済の頭で考えたこと(45)『一体改革』が迷宮に陥った3つの理由」です。混迷を深める「税と社会保障の一体改革」。増税法案が通ったところで、社会保障の充実には全く寄与しません。そもそも「一体改革」などと言い出す必要があったのでしょうか。

 「専門家の部屋」では、3本の新エントリ。

 「経済成長と通貨高」(アフリカ、平野克己さん):通貨高は経済発展の最終目的とさえ言えますが、一方で、輸出競争力を弱めます。南アフリカの通貨ランドが2000年以降に43%も上昇したのをはじめ、アフリカの通貨は強くなる傾向にあります。新たな課題です。

 「欧州支援に『そんな食欲はない』と言った温家宝」(中国、野嶋剛さん):中国は欧州の経済危機を救うために一肌脱ぐのでしょうか。中国を訪問したドイツのメルケル首相に対し、温家宝首相は「そのような『胃口』もない」と言いました。

 「またも『司法丸投げ』~インド最高裁、“不正発給”の携帯電話ライセンス122件を取り消し」(インド、山田剛さん):”不正発給”の携帯電話ライセンスを取り消したインド最高裁。判決自体は理屈の通ったものですが、外資からは「政府の方針に従っただけなのに」と不満の声が。外資によって経済成長を図るインドにとって大きなダメージです。

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