英BBCの報道によると、シリアの反体制派の中核的存在である「シリア国民評議会」のブルハン・ガリユーン代表は、5月15日、同代表の統率力に対する批判が高まっていることを受け、後継者が確定次第、辞任する用意のあることを明らかにした。同代表は「私は自身を分裂の根源とすることを許さない。また私は地位に固執していないので、コンセンサス、あるいは選挙によって新たな後継候補が決まれば辞任する」という声明を発表し、批判を受け辞任する考えを表明した。(http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-18106592

 シリア国内外の反体制派の活動家を取りまとめる「地域調整委員会」は、5月17日、ガリユーン代表の「シリア国民評議会」の代表としての任期がさらに3カ月間の延長となったことを、同評議会にとっての脅威としていた。また「地域調整委員会」は、「ガリユーン代表の政治的・組織的な失敗によりシリア国民評議会が革命の精神と要求からかけ離れてしまった」「国民評議会と革命運動の間にはコンセンサスが欠如している」と述べ不満を表明している。

 アサド大統領は反体制派の分裂を好機と捉えているようで、5月15日にはロシアのテレビ番組「ロシア24」で、「先般実施された議会選挙は我々が開始した改革の第一歩として極めて重要なもので、これはシリア国内外の人々にとって重要なメッセージとなった。国民は選挙を妨害したり、中止させようとしたテロリスト達の脅威を恐れておらず、選挙結果は国民が依然改革を支持していることを示している。我々は約1年前に国民はこの統治制度を支持していると言ったはずだ」と語り、今後の統治に自信を示した。

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