中国アフリカ協力フォーラム(FOCAC)の第5回閣僚会議が、先週末、北京で開催された。FOCACは2000年に始まって3年ごとに行われてきた。日本のTICADは1993年の初回から5年ごとの開催だから、来年で5回目だ。

 あいかわらずの大盤振る舞いであった。前回100億ドルの融資を打ち出して先進諸国のドギモを抜いたが、今回は倍の200億ドル融資を次回FOCACまでに提供すると約束した。これまでの対アフリカ投資は、50ヵ国150億ドルにのぼったという。

 胡錦濤の開会演説によると中国は、これまでアフリカに学校を100、病院を30、マラリア予防センターを30、農業技術移転センターを20建設し、アフリカ人4万人に訓練を施し、2万人に奨学金を提供し、孔子学院を22ヵ国に29設置したという。

 2011年の数字を見ると、中国の対アフリカ輸入は772億ドル、輸出は729億ドルである。合計で1500億ドルだ。一方アメリカの対アフリカ輸入は930億ドル、輸出は327億ドルで合計1257億ドル。現在、アフリカからの輸入額は米中が突出して大きい。それは、米中がアフリカ産原油を集中して買っているからなのだが、原油の輸入はアメリカのほうが多いものの、アフリカに対する輸出となると、もう中国の独壇場というに近い。

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