12億3000万人にのぼる人口の約半数が25歳以下、という若年大国のインドだが、政界ではこれまで、御年80歳のマンモハン・シン首相を筆頭に長老やベテランが極めて大きな存在感を発揮していた。そうした中、10月末の内閣改造では与党国民会議派のラフル・ガンディー幹事長(42)側近の若手議員らが相次いで重要ポストに就き、政治の世界でも一気に若返りの機運が高まってきた。

  いずれも高学歴で海外経験も豊富なインテリ揃いとはいえ、いわゆる二世、三世議員がほとんどで目下のインド政治・経済が直面する難局に挑む力量は未知数だが、彼ら「チーム・ラフル」のパフォーマンス次第では、次期2014年総選挙の結果にも大きなプラス効果が出るとみられる。何よりも、歴代3人の首相を輩出したネール・ガンディー家の4代目として次期首相の座を狙うガンディー氏にとっても、求心力やリーダーシップが試される重要なテストランとなるだろう。

  若手議員の中でもラフル氏の信頼が最も篤い、と言われるのが西部マハラシュトラ州を地盤とする有力政治家ムルリ・デオラ元石油天然ガス相の子息ミリンド・デオラ通信・IT担当国務相(35)だ。今回の内閣改造では新たに造船担当国務相の肩書も加わった。米ボストン大で学び、インドにおけるIT産業振興をライフワークとしている。

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