中国軍が台湾海峡で事を起こしてから、わずか六日間で台北を制圧――台北の軍事筋によれば、台湾国防部がこのほど実施したコンピューター・シミュレーション演習でこんな結果が示され、台湾首脳は強い衝撃を受けたという。 同演習では、中国軍は侵攻開始後二十四時間以内に台湾の主要空港・港湾、主要政府建物に向け七百発の弾道ミサイルを使った大規模攻撃を展開し、ほぼ全部を破壊。 一方、台湾軍は中国軍の内陸侵攻を阻止するため、米国製の武装ヘリ、AH1WスーパーコブラとOH58Dから対戦車ミサイル、ヘルファイアを発射、榴弾砲も使用して応戦。台湾空軍保有の戦闘機三百三十機も投入するが、攻撃開始から四十八時間で戦闘不能状態に。百三十時間で台湾軍は壊滅し、台北に中国軍が入城するとの結果に終わったという。 このシミュレーションでは中国軍の侵攻時期は、陳水扁総統が新憲法制定を計画している二〇〇六年。米国の介入は一切ないことが想定されている。台湾軍部の狙いは、イージス艦を含め兵器供与を早急に米国に迫るよう陳総統に要請することだったといわれる。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。