アルゼンチンやブラジル国境に近いパラグアイの小都市シウダデルエステが、米中央情報局(CIA)と国際テロ組織アル・カエダの暗闘の場になっている。 シウダデルエステは知る人ぞ知る「犯罪都市」。長年にわたり密輸、マネーロンダリング、麻薬や武器取引、人身売買などあらゆる不法取引が行なわれてきた。ブラジルやアルゼンチンの治安当局筋によれば、これらの取引に関与するヤミ組織の多くがレバノンやサウジアラビア、エジプトなど中東諸国からの移民の子孫。親イランのシーア派原理主義組織ヒズボラの支部もある。 米同時多発テロ事件以後、この町にアル・カエダやそのシンパが大量に潜入したことが最近確認され、CIAは多数の秘密工作員を送り込み、テロ組織摘発作戦を開始した。 しかし、現地イスラム社会では圧倒的にアル・カエダ支持の空気が強く、CIA工作員が何人も殺害されたり、行方不明になったりしているという。米連邦捜査局(FBI)が追っているサウジ系米国人のテロリスト、アドナン・エルシュクリジュマーがCIAとの暗闘を指導しているとの情報もある。

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