解放軍少将羅援の微博がなかなか面白い

執筆者:野嶋剛2013年3月11日

 

中国の人民解放軍の少将で、強硬派の代表格として日本のメディアでもしばしば発言が引用される中国軍事科学学会の副秘書長、羅援が、中国版ツイッター「微博(weibo)」に2月末にアカウントを開いた。かなり頻繁につぶやき、内容も面白いので、あっという間に30万人のフォロワーを集めている。

羅援がどこまで中国の党・軍の主流の意見を代表して発言しているのかについては、常にいろいろな見方がある。個人的には羅援は本流ではないが、解放軍の中で一つの考え方を外部に伝える拡声機のような役割を付与されているのだと思う。今回も解放軍の幹部としては恐らく前例がない微博開設が、正式に組織の許可を経たものだと本人も語っている。

 羅援の最初のつぶやきは、いささか肩に力が入っていた。

許可を得て、微博を開くことになりました。ここは非常に重要な世論陣地です。声をあげなければ他人に声をあげられ、時には誹謗攻撃や汚い罵りもある。我々はもう沈黙しない。沈黙の中で死ぬのではなく、沈黙の中で爆発するのだ。親愛なる祖国、党、軍隊、人民のために戦わなくてはならない!

 その後も連日、尖閣諸島問題や中国軍艦レーダー照射事件を含め、活発につぶやきや、あるいは「長微博」と呼ばれる微博に添付のテキストをつける形式でつぶやきを発表しており、確かに格好の発信の「陣地」を作れたように見える。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。