5月23日、北京経済技術開発区を視察する崔龍海氏(左から5人目)(C)朝鮮通信=時事
5月23日、北京経済技術開発区を視察する崔龍海氏(左から5人目)(C)朝鮮通信=時事

  北朝鮮の常軌を逸した危機醸成で緊張を高めた朝鮮半島情勢が対話に向けて動き始めた。飯島勲内閣官房参与が5月14日から17日まで訪朝し、続いて、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の特使として崔龍海(チェ・リョンヘ)軍総政治局長が同22日から24日まで訪中した。今月上旬には米中首脳会談が、同下旬には中韓首脳会談があり、北朝鮮問題が重要な議題になる。崔龍海軍総政治局長は習近平党総書記(国家主席)との会談で6カ国協議を含めた国際社会との対話に応じる用意があることを表明したが、朝鮮半島の非核化については言及を避けた。朝鮮半島情勢は危機局面から対話局面に動き出したもののまだ「出口」は見えていない。

 

「当分の間は挑発せず」と約束

 中朝関係に精通した消息筋は崔龍海軍総政治局長の訪中をこう説明した。「北朝鮮は2月12日の3回目の核実験以降、中朝関係を修復しようと崔龍海軍総政治局長の訪中を含めて3回、北朝鮮要人の訪中を中国へ打診したが、中国がすべてこれを拒絶した。中国がここにきて、ようやく崔龍海総政治局長の訪中を受け入れたことには大きな意味がある」

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