「日テレ謝罪」の裏側――「サクラサイト詐欺」で蠢く「問題弁護士」たち
2013年8月1日
さる7月19日、日本テレビの朝の情報番組『スッキリ‼』の放送途中、いきなり司会の加藤浩次やレギュラー・コメンテーターのテリー伊藤ら4名が居並び、深刻な表情で唐突に謝罪を述べ始めた。
テレビの生放送では、時として不適切な表現や事実関係の訂正、謝罪をその場でするケースはままある。
が、この日の謝罪は異例だった。謝罪の内容が同番組で1年以上も前に放送された特集企画についてであり、しかも、当時の放送映像を流しつつ、数分間に及んだ。他局を含め、ここまでの謝罪はあまり例がない。
それだけに、同日夕方のNHKニュースや翌日の朝日、読売、日経、産経などの全国紙、そしてスポーツ紙もこぞって取り上げた。さらに、29日には大久保好男社長が定例会見でも重ねて謝罪した。
謝罪の原因をひと言で言えば、ヤラセである。それ自体も問題だが、看過できないのは、そのヤラセを主導したのが著名な弁護士であること。そして、日テレの謝罪内容には重要な部分で不明確な点があり、視聴者に対する二重の裏切りになりかねないことだ。
ニセモノだった被害者
その日テレのヤラセが発覚した経緯については、各種報道では“外部の指摘によって”としか触れられていないが、実は『フォーサイト』編集部の取材で具体的な質問を突き付けられた日テレが慌てて調査をした結果だった。今更そんな経緯を明かすのは手前味噌ではなく、前述した「最も重要な部分で不明確な点」を指摘するためである。
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