消費税増税の影響を検証する集中点検会合に出席する浜田宏一内閣官房参与(手前)ら (C)時事
消費税増税の影響を検証する集中点検会合に出席する浜田宏一内閣官房参与(手前)ら (C)時事

 消費税増税をめぐって、政府が有識者から意見を聴取する「集中点検会合」が6日間の日程を終えて、8月31日に終了した。延べ60人の参加者が意見を述べたが、2014年4月から消費税率を8%に予定通り引き上げるべきだという意見が大勢だった。

 安倍晋三首相周辺には、増税積極派と慎重派が存在する。積極派の筆頭格である麻生太郎副総理兼財務相は8月に入ってから1週間に2回以上ものペースで、増税を早期に決断するよう安倍首相に促している。

 だが、安倍首相のブレーンとされる浜田宏一エール大学名誉教授や本田悦朗静岡県立大学教授はしきりに引き上げ時期の延期や引き上げ幅を1%ずつなど小刻みにすることを安倍首相に進言している。このため安倍首相はまだ迷っているようだ。

 

過半数は握っているが……

 8月下旬、安倍首相は都内のアークヒルズクラブでマスコミ関係者と会食した。デフレ脱却の足取りがまだしっかりしていないことや現在の日本の景気の先行きなどに不安材料があるためか、予定通りの増税に迷いを隠せない安倍首相に対して、出席者の1人が疑問を投げかけた。

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