アラブ世界での饗宴にはアルコールはない(クウェートのジャービル首相と)(C)AFP=時事
アラブ世界での饗宴にはアルコールはない(クウェートのジャービル首相と)(C)AFP=時事

 安倍晋三首相が8月下旬、アラブ湾岸3カ国(バーレーン、クウェート、カタール)とジブチを歴訪した。湾岸諸国とはエネルギー面での関係強化だけでなく、政治、経済、文化といった多分野での関係の拡大深化が狙いだった。首相にはエネルギ―、医療機器メーカーなど100人を超える企業幹部 が同行した。

 安倍首相一行は行く先々で丁重なもてなしを受けたが、アルコールがご法度のアラブ諸国の饗宴はどのような料理が出され、どのように進行するのか。クウェートとカタールのもてなしを紹介しよう。

 

アルコールはなし

 安倍首相がクウェート入りしたのは8月25日夕。一夜明けた26日、ナッワーフ皇太子(首長代理)との会見、ジャービル首相や国会議長との会談、経済セミナーでの冒頭演説……と、精力的にスケジュールをこなした。

 ナッワーフ皇太子との会談では、2020年夏季五輪の東京招致実現に協力を要請した。同国王族のシェイク・アハマド氏は、国際五輪委員会(IOC)では「キングメーカー」と呼ばれる有力委員。日本政府関係者は「首相の思いが十分伝わるやりとりがあった」と語った。

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