NSCに求められる精神

執筆者:2013年11月1日

 政治家がよく言葉にする「不退転の決意」は、せいぜい「頑張りまーす」のニュアンスだと言われる。しかし今やNSC(国家安全保障会議)の創設は、誰が何と言おうと「安倍総理の不退転の決意」で実現への秒読みが始まりそれが中断される気配は無い。                                                                                                 

「議院内閣制に『大統領制の仕組み』はそぐわない」「NSCの設置は危機管理の『屋上屋を重ね』死節時間を増すだけ」「指揮や管理は携わる『人の出来・不出来』に左右される」「官僚の『縦割り意識』の改善が先だ」――こうした問題は、組織が出来上がって即解決されるわけではない。しかも、総理特命政策の強力な推進が覆るわけがないのだから、日本のNSCを優れた機関にするために意識を切り替えることが望まれる。別けても、「使命感」を万人が知り置き心得ておくことは、問題解決に向けて時代を超えて共有すべき意識ではないか。

   

 1987年12月9日未明、スクランブル指令された空自那覇302飛行隊の戦闘機F4EJは、ベトナムに駐留するソ連軍の要員や物資を空輸する所謂「ベトナム便」が通常以上に南下活動を活発にしているのを確認、行動の監視を行なった。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。