少子化の原因は、日本の結婚制度の欠陥にあり

執筆者:藤沢数希2014年2月15日

 これまでに結婚というのは所得の高い男性にとって、いかにリスクの大きい契約であるか、ということがわかっただろう。そして、女性にとっては、自分より所得の低い男性と結婚するのは苦行でしかない。

 筆者は何も、愛より金、などとつまらないことを言おうとしているのではない。実際に、女性は自分より貧乏な男性のことを好きになったならば、思う存分恋愛をすればいいし、ときに子供を作ることも大いにけっこうだと思っている。ただ、その場合は、結婚という金融取引をしないほうが得だと言っているだけだ。なぜなら、結婚してしまえば、自分より貧乏な夫まで扶養する義務が生じてくるからだ。

 法律は男女平等である。結婚すると、稼いでいる夫が妻に金銭を支払う義務があるならば、同様に、稼いでいる妻は夫に金銭を支払う義務が生じるのだ。だとするならば、貧乏な男を好きになったら、結婚しないで付き合い続けるほうが得だという単純な話だ。

 その逆もまた真なり、である。自分より所得の高い相手と結婚することは、金融取引の観点から言って、大いに得する。実際のところ、多くの女性は、結婚制度の法律の詳細を知らなくても、自分より稼いでいる男性と結婚しようと思っている。いわゆる、年収○○万円以上、というやつである。そして、金融取引の観点からそれは正しい。

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