イランのアフマディネジャード大統領が最近、米当局の最重要指名手配リストに載っているテロリストとシリアで秘密協議を重ねた可能性がある。 ワシントンとテルアビブの情報機関筋によれば、このテロリストはレバノンの親イラン・シーア派武装組織ヒズボラの対外作戦司令官を務めるイマード・ムグニエ。ムグニエは一九八五年の米TWA機乗っ取り事件を含め、数々のテロ事件に関与した疑いがもたれており、米連邦捜査局(FBI)や米中央情報局(CIA)は五百万ドルの賞金をかけ、行方を追っている。 今年一月アフマディネジャード大統領が秘密裏にダマスカス入りし、ヒズボラやイスラム聖戦、パレスチナのハマスなどイスラム原理主義組織の指導者と会合した際にもムグニエが同席。この会合では、米国がイランの核施設を攻撃した際の報復措置と対イスラエル攻撃の方策が話し合われたとされる。 イスラエルの消息筋は、同様の会合が三月と四月にもシリア国内で開かれ、いずれもアフマディネジャード大統領とムグニエの出席が確認されたとしている。これらの会合でムグニエは、米国がイランを攻撃した場合、西側への報復テロ作戦の指揮を執るよう要請されたとの情報もある。

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