強引な取立ての結果、金融庁から業務停止命令を受け、新規顧客の大幅減に見舞われたり、保証業務で提携する地方銀行から提携商品の販売を打ち切られるなど、大幅に業績を悪化させているアイフル。事件を受け、消費者金融の貸出金利の上限を引き下げる方向で政府の議論が進むなど、消費者金融を取り巻く環境は厳しさを増している。 アイフルはライバルのアコムやプロミスが大手メガバンクと提携しても独立系であり続けているが、「もはや創業者である福田吉孝社長を含めた現経営陣のままでは再出発は難しい」(大手消費者金融幹部)状態に追い込まれている。 風前の灯のアイフルを虎視眈々と狙っているのが、GEキャピタルと世界最大規模の買収ファンドであるKKR(コールバーグ・クラビス&ロバーツ)。特にKKRは、日本代表となった山川丈人氏がかつて所属していたGEコンシューマー・ファイナンスで中堅消費者金融のレイクを買収した経験を持つなど「消費者金融の運営ノウハウにかなり長けている」(同)。アイフルを傘下に収めれば「アイフルが提携してきた地銀との保証業務などを受け継ぐこともでき、日本での基盤も強固になる」(海外投資銀幹部)との見方もある。

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