盧武鉉の「日本叩き依存症」

執筆者:名越健郎2006年7月号

 李承晩が買った釜に朴正熙が飯を炊き、全斗煥と盧泰愚が食い尽くすと、金泳三は釜を売ってしまった。金大中が借金して炊飯器を買ったが、盧武鉉がコンセントをさし間違えて故障した――。 歴代大統領を皮肉ったこのジョークが韓国のブログで流行っているらしい。内容的には「開発独裁」の朴正熙の評価がいちばん高く、支持率が20%台まで落ちこんだこともある盧武鉉の評価はまだ低いことになる。 韓国政界には「困った時の日本叩き」という格言がある。李承晩から盧武鉉まで、内政で危機に直面すると、日本を集中攻撃し、目先を変えて危機を突破するという独特のやり方だ。しかし、盧大統領の反日は執拗かつ集中的。他の歴代大統領とは異質である。 小泉首相は昨年6月、ソウルでの首脳会談が不調に終わった後、「盧武鉉とはもう終わりだ」とつぶやいたといわれる。盧大統領在任中の日韓関係改善は期待薄だろう。 日韓首脳会談が久々に行なわれ、韓国側が日本を激しく追及した。 盧大統領「……というわけで、靖国参拝が韓国国民の怒りを高めている」 小泉首相「靖国の話は既に出たはずだが」 盧大統領「……だから、独島(竹島)が韓国領であることは歴史的に立証されている」

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