日本のワインに関心を深めたグルジア大使(筆者撮影、以下同)
日本のワインに関心を深めたグルジア大使(筆者撮影、以下同)

 和食や日本ワインへの関心が日本に在勤する外交官の間で広がっている。それも単に食べる、飲むだけではなく、さらに踏み込んで和食の実演やワイナリーを見てみたいというのだ。最近あった2つの話を紹介しよう。

 

世界最古「8000年」の歴史

 グルジアのレバン・ツィンツァゼ駐日大使(45)が日本の外交官数人と6月上旬、山梨県の勝沼醸造(甲州市勝沼町)を訪れた。日本ワインの現場をこの目で見るためである。

 物理学者で、かつて日本の大学でも客員教授として教えたことのある大使が日本に赴任したのは今年2月。日本のワインに関心をもったきっかけは、最近、日本の外交官と食事をした時、ワインに詳しいこの外交官が持参した日本ワインだった。日本固有の甲州種の白ワイン。大使はいたく気に入り、その場でこのワインを造っている勝沼醸造を訪問することが決まった。

 グルジアワインは世界で知られ、和食がユネスコの無形文化遺産に登録された昨年12月、グルジアも古代から伝わるワイン造りの手法が無形文化遺産に登録された。クヴェヴリと呼ばれる卵型の粘土製の素焼き容器で発酵させるやり方だ。同国政府によると、同国のワイン造りは8000年と世界最古の歴史をもち、それを示すように約500もの固有種のブドウがある。

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