金日成主席死亡20周年の7月8日に、金日成主席、金正日総書記の遺体が安置されている錦繍山太陽宮殿を訪れた金正恩第1書記 (C)AFP=時事
金日成主席死亡20周年の7月8日に、金日成主席、金正日総書記の遺体が安置されている錦繍山太陽宮殿を訪れた金正恩第1書記 (C)AFP=時事

 今年の7月8日は1994年に金日成(キム・イルソン)主席が死亡して20周年の日であった。

 金正恩(キム・ジョンウン)第1書記のヘアースタイルや服装などは明らかに若き日の金日成主席を真似ている。世襲で権力を継承した金正恩第1書記にとって金日成主席、金正日(キム・ジョンイル)総書記の「威光」は自らの権力の源泉である。

 しかし、北朝鮮は、節目であるはずの今年の金日成主席の死亡20周年の追悼行事を極めて控え目に執り行った。

 金正恩第1書記は今年元日に発表した「新年の辞」で、今年が金日成主席が祖国統一に関する文書に生涯最後の親筆を残して20年目の年であると強調した。これは、金日成主席が1994年7月25日に予定されていた金泳三(キム・ヨンサム)大統領との初の南北首脳会談での統一問題に関する文書を承認したサインであった。しかし、今年の7月8日が金日成主席死亡20周年であることへの言及を避けた。今年が金日成主席死亡20周年であることを強調せず、来年が朝鮮労働党創建70周年の年であることを強調した。

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