11月4日に投票が行われる米国中間選挙が終了するとレイムダック会期が招集され、年末に向けた慌ただしい日程の中で歳出法案などの審議が行われることになっている。そして、2013年1月に招集された第113議会は、クリスマス休暇入り直前に2年間の会期を事実上終了することになる。新たな年である2015年を迎えると本格始動するのは、共和、民主両党の大統領候補指名獲得を目指す動きである。実際、ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事は、共和党の指名獲得争いに出馬するか否かの判断を年内中に明らかにする意向を既に表明している。また、ヒラリー・クリントン前国務長官も、年明けには民主党の指名獲得争いに出馬するのか判断を示す方針を明らかにしている。

 

共和党は「フロントランナー」不在

 周知の通り、2016年の大統領選は現職大統領が出馬しない「オープン・シート」の選挙になる。そのため、両党の指名獲得争いには多数の候補が参入し、熾烈な争いが展開される可能性が高い。

 まず民主党については、現時点では党内での圧倒的支持を背景にして「フロントランナー」的立場を確立しているクリントン氏が出馬を決断すれば、かなり優位な立場から選挙キャンペーンを展開できるだろう。逆に出馬を見送った場合、有力候補不在の中で予測しがたい争い になりそうだ。

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