中間選挙の投票日11月4日までいよいよ3週間足らずとなり、選挙キャンペーンはホームストレッチでの最終盤の争いとなってきた。本稿では接戦が展開されている2つの上院議員選挙区に焦点を当て、その意義について検討していきたい。その結果が来年1月に招集される第114議会での多数党の帰趨を決める可能性がある選挙区は、ノースカロライナ州とアイオワ州であると筆者は考えている。

 

明確なコントラストを成す争い

 当初、米国の選挙分析専門家の多くが、南部選出の民主党現職上院議員のうち、アーカンソー州のマーク・プライヤー、ルイジアナ州のメアリー・ランドリュー、そしてノースカロライナ州のケイ・ヘーガンの3氏は議席を失う可能性が高いとの見方を示していた。実際、プライヤー、ランドリュー両氏は各種世論調査でいずれも共和党候補の後塵を拝しており、厳しい争いを強いられているのが現実である。

 ところが、ヘーガン氏のみは、共和党候補ソム・ティリス氏(ノースカロライナ州議会下院議長)を相手に、各種世論調査でわずかながらリードする展開となっている。このため、ひょっとすると民主党が上院で辛うじて多数党の立場を維持できるのではないかとの見方がされ始め、ノースカロライナ州が益々注目されているのだ。

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