このほど地震と津波に見舞われた南太平洋のソロモン諸島は、世界でも有数のマグロとカツオの漁場だ。高級なマグロはそのまま空輸され、カツオはツナ缶として海を渡るといった具合に、日本人の食の一部は、この海域から持ち込まれている。そしていま、広大なソロモン海域を舞台に、マグロとカツオの争奪戦が繰り広げられようとしている。さしみ文化の日本が先行しているが、これに台湾と中国が参戦して、さながら魚戦争の様相を呈しているのだ。 日本からソロモン諸島の首都ホニアラまで、最短のフライトで十五時間ほどかかる。距離にして六千キロだが、直行便のフライトがないため、オーストラリアのブリスベン経由となる。成田空港から日本航空もしくはカンタス航空の夜行便でブリスベンに午前七時過ぎに到着、午前便のソロモン航空に接続する。定期便とはいえ毎日運行するわけではないので要注意だ。 首都ホニアラがあるガダルカナル島には、日本の援助で建設されたマラリア・センターや国会議事堂がある。ここはWHO(世界保健機関)が指定する第一級のマラリア感染地域で、日の出と日没にマラリア蚊が活動するため、長袖シャツや厚手のズボンで予防することが肝要だ。

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