中央アジア進出へ着々と準備を進めてきたインドが、ついにその第一歩を踏み出した。 タジキスタンの外交筋によれば、インドは六月からタジキスタンのアイニ空軍基地を使用する許可を得た。同基地はインドが改修・拡張工事を全面的に支援し、タジキスタン当局との間で長い間、使用に関する交渉を続けてきたもの。当面、インド軍のヘリコプター飛行隊一個を配備する予定だという。インドが中央アジアの外国基地を使用するのは初めてとなる。 同基地はアフガニスタンのワハン回廊を挟んでパキスタン国境までほど近く、対パキスタン戦略上、大きなメリットがあると、インドの軍事専門家は指摘する。 アイニ基地にはロシアが現在約一万人の兵士や戦闘機を配備している。インドがロシアとの協力を強化し、もともとロシアから購入したミグ戦闘機を同基地に送る可能性が強いとの見方もある。インドがアフガニスタンなど他の国々への進出も画策しているのは確実で、パキスタンや中国は警戒を強めている。

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