二〇〇九年の総選挙を目指して広範な自治が認められたインドネシア・スマトラ島のアチェ州で、かつて独立を求めて政府軍と武力衝突した「自由アチェ運動(GAM)」と同じ旗を掲げる政党GAM党が結成され、党首に武装組織の司令官だったムザキル・マナフ氏が選ばれたことで、ユドヨノ大統領や治安当局は、独立運動が再燃しかねないと警戒感を強めている。 GAM党側は大統領との会談でGAM旗の使用許可を得たと主張しているが、大統領側は「話は出たが承諾していない」としており、双方の主張は食い違う。インドネシア政府はGAM党の結成を最終的に承認するかどうか、再検討するとしている。 アチェ州でのGAMへの支持は厚いため、総選挙ではGAM党の圧勝が予想され、大統領は危機感を募らせているという。

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