ワシントンの新・下半身スキャンダル

執筆者:名越健郎2007年9月号

 米国のパワーエリートが集まる政治地区「インサイド・ベルトウェイ」(ワシントン首都圏環状高速道路の内側)に激震が走っている。政官界エリート層を対象に高級売春クラブを営み、逮捕された女性経営者、デボラ・パルフリー被告が、裁判費用捻出のため顧客リストの一部を公表、大型スキャンダルに発展する雲行きだ。 これまでに、共和党保守派で若手ホープのデービッド・ビッター上院議員(46)、トバイアス国務省国際開発局(USAID)局長(65)らがこのクラブで「エスコートサービス」を受けていたことが発覚。謝罪声明を出す羽目になった。「DCマダム」の異名を取るパルフリー被告の所有するリストには、これ以外にも政治家や政府高官、大物弁護士らが名を連ねているとされ、該当者は戦々恐々。クリントン前大統領時代以来の「下半身スキャンダル」がワシントンで起きつつある。“Inside Beltway”を震撼させるパルフリー被告がエスコートクラブの活動を公表した。「わたしたちは“Below Beltway”でサービスしてきた」 ビッター議員がエスコートサービスで最も価格の安い女性を宿舎に招いていたことが判明した。 テレビキャスターがコメントした。

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