中印関係改善の動きとは裏腹に、インドは相変わらず中国への警戒を怠っていないようだ。 インド情報機関筋によれば、インド政府はモンゴル領内での電子偵察・傍受拠点の拡大と能力向上を計画している。傍受拠点は二〇〇四年にインド、モンゴル両政府の取り決めにより設置されたもので、インド側は今回、地上設備の更新のみならず宇宙衛星プロジェクトとの連携を想定しており、さらにはモンゴル領内に早期警戒レーダーシステムの設置を希望しているという。一連の措置で、インドは中国のミサイル開発状況を探ることが可能になる。 また、モンゴルの傍受システムを通じ、モンゴルの南側に位置する中国甘粛省などの宇宙分野の重要施設がある地域の動静を掌握できるようにもなるという。インドとモンゴルの秘密交渉は近く開始される見込みで、話がまとまればインド軍はモンゴルに長期的な足場を築くことになる。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。