5月、6月は学会や会議のシーズンで、研究室を出たり入ったりしている。5月28日からの2日間は、都内で開催された「J-SUMIT2」にいってきた。報道もされたのでご存じの方も多いかもしれないが、「日アフリカ鉱業・資源ビジネスセミナー2015」というのがフルの名称である。第1回は2年前、第5回アフリカ開発会議(TICAD V)にあわせて2013年5月に開かれ、以後隔年で開催されることになっている。主催者は経済産業省と石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)である。JOGMECは我々JETROと同じ、経産省傘下の独立行政法人だ。

 J-SUMITは、アフリカから資源担当大臣を招聘して、資源開発について日本と話し合うための会議である。山際大志郎経産副大臣が冒頭挨拶を行い、宮沢洋一経産相との大臣会合は別途行われた。第1回に比べれば若干小規模になったようだが、今回もアフリカ各国から12人の資源担当大臣らが参加していた。彼らとの個別面談サービスもあって、企業の方々が利用していた。

 

高まる日本への期待

 資源や鉱業関係の国際会議は従来からあちこちで開かれているが、最大規模を誇る南アフリカの「マイニング・インダバ」はじめ、すべて資源国で開催されている。資源輸入国が開いているのは、管見ではこのJ-SUMITだけだと思う。しかもJ-SUMITはアフリカに的を絞った、珍しい国際会議だといえよう。思いつく限りのことはやっている中国にも、この種の会合はない。

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