みずほフィナンシャルグループが系列ノンバンクの再編に動くとの観測が浮上してきた。 注目は「近くて遠い関係」(みずほ幹部)と言われてきたクレディセゾンの扱い。みずほはそもそも親密なユーシー(UC)カードに加え、昨年には貸金業規制強化で経営難に陥ったオリココーポレーションへの増資を発表し、名実共にコントロール下においた。 残るのがクレディセゾンだが、林野宏社長は西武百貨店時代から「銀行嫌い」(クレディセゾン幹部)で通り、周囲やマスコミに「うちはみずほグループじゃない」と強弁していたほど。 みずほも手を焼いていたが、ノンバンク業界が青息吐息に陥ったのを幸い、「絶好の機会」(みずほ幹部)とばかりに動き出したのだ。 みずほ銀はクレディセゾン、UCとクレジットカードの決済などを共同で行なう新会社を設立し、昨年末にはクレディセゾン株を追加取得、出資比率を二・八%から六・九三%に引き上げた。みずほグループ全体では一一・七九%に達する。 みずほとクレディセゾンの間には、株を一四・九九%まで買い増せるという契約条項があるが、そのラインに迫ってきたら、林野社長はどう対抗するつもりなのか。「銀行嫌い」だけでは戦えない。

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