女性専門脱毛サロンで最大手の「ミュゼプラチナム」(以下「ミュゼ」)の商法に問題があり、経営も危機的状況にあることはこれまで2度報じてきた。

「『医師法違反』の声もある『脱毛エステ』疑惑の商法」(2015年5月21日)「『脱毛エステ最大手』に浮上した『経営危機説』『健康被害隠蔽』」(2015年6月19日)

 その運営会社である株式会社ジンコーポレーション(以下「ジン社」)がいよいよ経営破たんに陥り、すでに事実上の「任意整理」に入った。ミュゼをはじめこの種のサロンは高額の「前受金制度」が常識であるため、融資銀行団の判断如何では、240万人という業界最大規模の会員らに前受金が返金されない事態になりかねず、社会問題化が懸念される。さらには、場合によっては刑事事件にも発展しそうな問題まで指摘されている。

 

巨額の未払い金

 そもそもジン社の資金繰り悪化は今年4月から露見し始めていた。その煽りで全従業員の夏のボーナス支給が見送られ、毎年恒例の高額社員旅行も中止になったことは前回記事で指摘した。

 が、“被害”はすでに取引先にも及んでいた。巨額の未払い金が発生していたのだ。

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