赤丸が襲撃現場、青丸が関連施設、緑丸が「シャルリー事件」現場。上部左端の→をクリックすると施設名枠が表示され、枠内の丸をクリックすると地図上の丸とリンクします。上部右端の窓枠マークをクリックすると、別ウィンドウで地図が拡大されます。

 

 イスラム政治研究者ジル・ケペルによると、敢えてそうすることでフランス社会に亀裂を生じさせようとしているのだという。シリア人政治思想家アブムサブ・スーリーが著し、イスラム過激派の間で共有されているテロの指南書『世界イスラム抵抗運動への呼びかけ』には、彼らが狙うべき標的として以下の3者が明確に挙げられているそうだ。

【1】反イスラムの左派系インテリ

【2】裏切り者(イスラム教徒でありながらフランスの警察や軍に勤める人物)

【3】ユダヤ人

 インテリが標的になったのは、『シャルリー・エブド』に典型的だ。警察官についても、クアシ兄弟やアメディ・クリバリは凶行の過程で射殺している。これらと合わせてユダヤ人を狙うことで、こうした標的を守ろうとするフランス社会一般とイスラム教徒との間を分離し、そこに紛争を起こそうとするのである。

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