南米の二大国、ブラジルとアルゼンチンが、原子力潜水艦を共同で建造する計画を進めているとの説がある。 米国務省筋によれば、この計画は、今年二月にアルゼンチンとブラジルの首脳レベルの会談で原発建造を目指す共同ウラン濃縮会社の設立で合意したのを受け、その後、双方の軍幹部が秘密交渉を行なった結果、実現に向けてスタートさせることを決めたという。 アルゼンチンは南米で初めて原発を推進し、現在、国内二カ所で稼動させるなど原子炉建設の経験が豊富。一方のブラジルは、かつて核兵器開発を放棄したが、いまだ高水準の核技術を保有しているといわれる。 今回の両国の原潜共同建造計画にはフランスが協力を申し出ていると伝えられるほか、ルラ・ブラジル大統領と親密な関係にあるベネズエラのチャベス大統領が強い関心を示しているともいう。 米国務省筋は、チャベス氏が今夏にもブラジルとアルゼンチンに軍事代表団を派遣し、両国の原潜共同建造計画に関与することを検討しているという。だが、この原潜建造計画情報そのものが、チャベス氏もしくは米側による情報操作の一環の可能性もあり、真偽は藪の中だ。

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