ファーストレディーの役割を担うと見られるイバンカさん。その手腕は……(C)AFP=時事

 

 米国のトランプ新政権がスタートする。私の関心の1つは、オバマ時代にさまざまなメッセージの発信拠点となってきたホワイトハウスの強力なソフトパワーがどうなるかだ。個人的には権力の中枢としての性格は強まりこそすれ、ソフトパワーという面ではあまり期待できないのでは、と感じている。

 

「米国のショーウィンドウ」

 トランプ大統領(70)のメラニア夫人(46)は子供の教育のためしばらくニューヨークに残り、ホワイトハウスには住まない。そうしたなか注目はトランプ大統領の最初の妻の娘イバンカさん(35)だ。彼女の夫のクシュナー氏が大統領上級顧問になるため一緒にホワイトハウス入りするとみられ、ファーストレディーを務める可能性が高い。

 なぜこういうことを言うかというと、「米国のショーウィンドウ」としてのホワイトハウスの発信力はファーストレディーに負うところが大きいからだ。オバマ時代、ミシェル夫人を得てホワイトハウスはさまざまに強力なメッセージを発信した。

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