「守屋前次官 自宅を二億五千万円で売りに出していた」。週刊誌の見出しに防衛省幹部たちは仰天した。というのも、収賄罪などに問われている守屋武昌前防衛次官は十一年前の自宅購入直後、部下に「九千七百万円で買えた」と“安い買い物”を自慢していたからだ。 東京・神楽坂にある自宅は敷地五十坪、二階建ての一軒家。築二十五年の建物に価値はないため、土地に坪五百万円もの高値を付けたことになる。 古くから神楽坂近くに住む同省幹部は「もともと一億五千万円で売りに出ていたのを、ほぼ底値になったところで守屋さんが買ったもの。それを二億五千万とは吹っかけたものだ」と呆れる。 守屋被告は保釈金に千五百万円を払ったほか、周囲によると「弁護士費用に千二百万円使った」という。有罪が確定すれば、退職金約八千万円も没収される。老後の生活の足しは自宅売却代金で、という算段なのだろうが、“もの好きな買い手”は現れるのか。

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