23.ロバート・ライトハイザー米国通商代表部(USTR)代表(69)

 米議会上院で5月11日、指名承認の票決が本会議で行われ、賛成82票、反対14票で正式に承認された。閣僚級では、2月16日に指名されてから4月27日の正式承認まで実に2カ月強もかかった労働長官のアレクサンダー・アコスタ氏に次いで、承認が遅れていた。USTR代表指名が正式承認されたことで、トランプ政権はメキシコ、カナダとの北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉に向けて、ようやく本格的に動き出すことになる。

 上院本会議に先立って行われた上院財政委員会の票決では、賛成26票、反対0票の全会一致で本会議に回された経緯がある。

 レックス・ティラーソン国務長官をはじめ、これまでの主要閣僚の上院本会議での指名承認票決では、野党・民主党議員からの反対が顕著だった。だが今回は、無所属議員2名を含む48名の民主党系会派からは11名が反対しただけであった。民主党の中にも、米国の貿易赤字削減に必要な通商政策を立案するという役割だけでなく、外国市場の開放や、既存の通商協定の実施状況の監視強化を担うUSTR代表への広範な支持の存在があったことが、この票決の結果からも明らかである。

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