プーチン大統領と握手する、セルゲイ・ゴルコフVEB総裁(左)(c)AFP=時事

 

 トランプ米政権が抱えるロシアゲート疑惑。日本では対岸の火事視する向きが多いようだ。トランプ大統領が弾劾された場合、ペンス副大統領が後継大統領になればそれでいい、とトランプ氏を見限る人も少なくない。

 しかし、ロシアの「魔の手」は日本にも伸びていた。トランプ大統領の娘婿、ジャレッド・クシュナー大統領上級顧問(36)が昨年12月中旬にニューヨークで秘密会談したロシアの「大物スパイ」が、実は会談直後にアメリカ・ニューヨークから来日し、プーチン大統領の15~16日の訪日に合流していたことが分かった。

 この大物スパイの公式の肩書きは、ロシア国営「対外経済活動銀行(VEB)」総裁。氏名はセルゲイ・ゴルコフ氏(48)。これだけだと、通常の銀行家としか思えない。彼を大物スパイとみる西側情報筋は、銀行の性格と彼の学歴と経歴を強調する。

NY支店次長はスパイ活動で逮捕

 ゴルコフ氏は旧ソ連国家保安委員会(KGB)の後継国内情報機関、「連邦保安局(FSB)」が設置した、スパイ養成大学と言われる「FSBアカデミー」を卒業後、プレハーノフ経済大学で修士号を取得した。

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