小池百合子都知事は「都民ファーストの会」を勝利に導くか (C)時事

 

 日本の政治に再び喧騒の季節が巡ってきた。6月23日告示、7月2日投票の東京都議選である。森友学園問題に続き加計学園問題で苦境に立たされた、安倍晋三首相と自民党に逆風が吹くが、野党第1党の民進党は追い風どころか失速のきりきり舞い。小池百合子都知事の率いる「都民ファーストの会」(都民F)が強い追い風を独り占めしている。都議選後の政局は「ポスト安倍」を加速するのか、その時の日本の経済運営や外交は――。にわかに積乱雲が地平線に巻き起こる。

「都民ファースト」勝利予測で蘇る記憶

 選挙マニアに人気のサイト『初めての選挙』によれば、都議選(定数127議席)の情勢分析はこんな具合だ。都民F47、自民40、公明23、民進6、共産10、生活者ネット1。仮にこの予想通りとすると、都民ファーストはほぼ全員当選となる。自民は選挙前から16議席も減らし、リクルート事件まっただ中の1989年の都議選で記録した43議席をも下回る。大阪府議会同様の1議席か、大阪市議会並のゼロ議席を危惧されている、「限界集落」ならぬ「限界政党」民進には、「6議席も」と自己欺瞞の安堵が漂うかもしれない。

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