大統領選直後にトランプ氏と食事をしたが、結局「さらし者」になった(左はプリーバス首席補佐官)(C)EPA=時事

 

 1年4カ月後の2018年11月、ドナルド・トランプ大統領は、最初の中間選挙を迎えることになる。20世紀以降に行われた中間選挙を振り返ると、与党が勝利できたのはフランクリン・ルーズベルト政権時の1934年とジョージ・W.ブッシュ政権時の2002年のみであり、大統領就任後初の中間選挙で与党が勝利を収めることがいかに困難か、歴史が示している。

 この中間選挙では、かつて共和党大統領候補としてホワイトハウスを目指したある有力政治家の上院議員選挙の出馬に注目が集まっている。その候補者とは、2012年の大統領選挙で現職のバラク・オバマ大統領(当時)に敗北を喫したミット・ロムニー元マサチューセッツ州知事である。

ハッチ上院議員の後継候補

 長年上院議員を務めてきた上院財政委員長オリン・ハッチ氏(ユタ州選出)が、政界から引退する可能性が指摘され始めている。ハッチ氏は、1976年に実施されたユタ州選出連邦上院議員選挙で初当選し、現在、7期目。上院議員在籍は40年以上に及んでおり、共和党上院議員としては米国政治史上最長の在任期間の記録を現在も更新中である。だが、83歳と高齢で、改選期を迎える2018年には、8選を目指さずに政界から引退する可能性が浮上してきていた。

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