1994年6月13日、クリントン政権で招かれた「国賓第1号」は天皇陛下だった(C)時事

 

 トランプ米大統領が最初に招く国賓はどこの国になるのだろう。大統領本人は核をめぐる北朝鮮との‟舌戦“や、オバマケア(医療保険制度改革)改廃の頓挫などでそれどころではないようだが、全世界に目配りする米外交に停滞は許されない。ホワイトハウス内で検討が始まっているはず。どの国が国賓第1号になるか予想してみよう。

クリントンは「今上天皇」

 歴代の米大統領は就任後、まず政権基盤を固め、内政に注力し、一段落した後に国賓を招くという段取りを踏む。トランプ大統領になって7カ月。国賓訪問は実施の2~3カ月前に発表されるから、そろそろ国賓第1号についての観測が出てきてもおかしくない。

 前任のオバマ大統領が最初に招いたのはインドのマンモハン・シン首相で、大統領就任10カ月後(2009年11月)だった。その前のブッシュ大統領は就任8カ月後(2001年9月)で、メキシコのビセンテ・フォックス大統領がその栄に浴した。

 クリントン大統領の時は今上天皇で、就任1年5カ月後(1994年6月)だった。1年5カ月もの間、国賓を招かなかったのは珍しい。

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