9月3日、北朝鮮に対して「多くの軍事的選択がある」と警告したマティス米国防長官(右はダンフォード統合参謀本部議長) (C)AFP=時事

 

 北朝鮮が6回目の核実験を行った時(9月3日正午)、米国は深夜だったのですぐには反応が出なかったが、トランプ米大統領は9月3日午前(米東部時間)に、ツイッターで「米国にとって非常に敵対的で危険だ」と発言した。

「対北宥和策は効果がない」

 トランプ大統領のツイッターは続いて中国に言及し、「北朝鮮は無法な国家であり、中国にとって重大な脅威でやっかいなものになった。中国は協力しようとしているが、成果はあまりない」とした。

 さらに韓国に対しても、「私が言ってきた通り、北朝鮮に対する宥和政策は効果がないだろう。そのことを韓国は悟りつつあるところだ。連中に分からせる手は1つしかない」と書き込んだ。

 この発言は、北朝鮮が米国にとって「敵対的で危険」との認識を示すとともに、韓国、中国への不満を表明したものだろう。

 特に韓国への言及は、米韓の対北朝鮮政策の姿勢の違いを再び浮かび上がらせた。韓国政府は「対話を通じた解決という点で両首脳間の意見の違いはない」としてきただけに、こうした韓国政府の「解釈」に疑問符を投げかけるものだった。さらに気になるのは、トランプ発言の「1つしかない」という「連中に分からせる手」が何か、という問題だ。それが「圧迫」次元のものなのか、武力行使を意味するのかということは曖昧だ。

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