前回は、より少ないコストで柔軟な対応が可能な「民間保育所」を主体に、多様なサービスを整備していくべきだと述べた。 先日、ある民間団体が主催する研究会で、上川陽子少子化対策大臣から、「保育所と学童保育の併設など、異年齢の子どもたち同士が触れ合う場を作りたい。すでに指示を出している」と聞いた。筆者は、大臣の提案に、大いに賛成だ。 実は、すでに「保育所と学童保育の併設」を実施している事例はある。地方で保育所に入る子どもの数が減少しており、施設の有効活用という観点から、保育所OB・OGである小学生たちのための学童保育を実施しているというケースが山形県にある。 小学校と保育園に通っている子どもたちがいる親は、「保育所と学童保育の併設サービス」に子どもを預けられれば、一回で迎えにいくことが可能だ。利用者にとって利便性が高い。 また、首都圏の民間事業者の中には「保育所と学童保育」のみならず「学習塾」も併設しているケースがある。同じ施設を昼間、夕方、夜間それぞれの時間帯で、フル活用しようというものだ。 こうした各地の好事例ほど、きちんとした枠組みではないが、筆者が週末にボランティアで実施している「子ども会」(青空教会学校)の活動も、「異年齢の子どもたち同士が触れ合う場」となっている。

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