4選後、2024年の「ポスト・プーチン」にメドベージェフ首相(左)は生き残れるか (C)AFP=時事

 

 ロシア大統領選挙は2018年3月18日に実施されるが、プーチン大統領が近く出馬表明する見通しだ。その4回目の当選は確実視され、2000年の就任以来、首相を挟んで2024年まで計24年の長期政権が可能になる。20世紀以降のロシアの指導者では、スターリンに続く長さだ。

 だが、国際的な孤立や経済難など政権を取り巻く客観情勢は厳しい。当選すれば最後の任期となることで、ロシア特有の利権争いが始まり、プーチン氏がレームダック化する恐れもある。ロシア政局は大統領選と同時に、プーチン後に向けて動き出すかもしれない。

ナワリニー氏出馬が焦点

 次回大統領選は当初、来年3月11日投票の予定だったが、中央選管は1週間後の3月18日に延期した。この日はロシアによるウクライナ領クリミア併合4周年記念日。政権側はプーチン大統領の支持率を圧倒的に高めたクリミア併合を国民に想起させ、4選を確実にしたいようだ。

 今のところ出馬表明しているのは、反政府指導者アレクセイ・ナワリニー氏(41)だけだが、同氏は今年2月、横領罪で有罪判決を受けたため、中央選管は立候補の資格はないとしている。同氏は大統領選出馬に向けて街頭活動を展開。10月7日のプーチン大統領の65歳の誕生日に反政府デモを呼び掛け、全国の約80都市で若者を中心に集会が行われた。

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