トランプ大統領との確執も深いだけに去就が注目される(C)AFP=時事

 

【ワシントン発】トランプ政権の前半2年間について、有権者が初めての審判を下すことになる2018年中間選挙の投票日まで1年足らずとなった。そうした中、ワシントンDCにおけるシンクタンク主催のシンポジウムなどでも、中間選挙の展望に焦点が当てられる議論が活発になってきており、改選期を迎えるある1人のベテラン共和党上院議員の去就に関する報道や憶測も目立つようになってきている。

ベテラン上院議員「引退」の可能性

 そのベテラン議員とは、オリン・ハッチ上院議員(ユタ州選出)である。

 ハッチ氏は、現職の共和党ジェラルド・フォード大統領がジミー・カーター民主党候補に敗北した1976年大統領選挙と同時に実施された同年11月のユタ州選出の上院議員選挙で勝利し、現在、7期目である。上院議員100名の中ではパトリック・リーヒー上院議員(民主党、バーモント州選出)に次ぐ長さとなる41年以上の在任期間を誇るとともに、税制改正法案の審議などで中核的な役割を果たしている上院財政委員会の委員長という要職にもある。過去にも上院司法委員会など、重要な委員会の委員長職を歴任してきた共和党の有力政治家である。1934年3月生まれの83歳のハッチ氏は、2018年中間選挙キャンペーン時は84歳になっており、仮に8選目も当選すると、8期目の任期を満了する2025年1月には90歳になる。

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