キルステン・ニールセン国土安全保障長官

執筆者:足立正彦2017年12月11日
 

31. キルステン・ニールセン国土安全保障長官(45)

 米議会上院は12月5日、指名承認の票決を行い、賛成62票、反対37票の賛成多数で承認した。共和党議員以外では、民主党議員10名と無所属議員のアンガス・キング上院議員(メイン州選出)の計11名が賛成票を投じた。37もの反対票という結果は、共和、民主両党の党派対立を反映したものとなった。

 7月末、国土安全保障長官だったジョン・ケリー氏が、更迭されたラインス・プリーバス氏の後任として大統領首席補佐官に異動。ドナルド・トランプ大統領は10月11日、ケリー氏の後任長官として、サイバーセキュリティーをはじめとする危機管理対応の専門家であるニールセン氏を指名していた。

 米上院本会議で正式承認されたことで、トランプ政権下ではエレーン・チャオ運輸長官、ベッツィ・デボス教育長官、ニッキー・ヘイリー国連大使、リンダ・マクマホン中小企業庁長官に次いで、5人目の女性閣僚となった。

 国土安全保障省は、第1期ジョージ・W.ブッシュ政権当時の2001年9月に発生した米国同時多発テロ事件後に新設。この時に同省に併合された運輸安全管理局(TSA)の立法政策室及び政府問題室に勤務したことがあり、同省に勤務経験のある初の長官となる。

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